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9/29 院内勉強会「股関節の可動域を改善させるリハビリテーション」について

[2023.09.29]

みなさんこんにちは。藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。

今回は、「股関節の可動域を改善させるリハビリテーション」をテーマに勉強会を行いました。股関節は、寛骨臼と大腿骨頭からなる臼状関節で、ボールアンドソケットと言われ、多方向へ動く関節です。加齢とともに寛骨臼と大腿骨頭の間の軟骨層が薄くなり、さらには寛骨臼と大腿骨頭が変形してくる方もいらっしゃいます。変形の進行に伴い股関節を動かした際の痛みを生じ、可動域が減少することが多いです。

可動域に制限が有る場合は、①筋肉や関節包など軟部組織の柔軟性の改善、②股関節を求心位に働かせる腸腰筋、臀筋群の機能改善がリハビリテーションの流れになります。

①筋肉や関節包など軟部組織の柔軟性の改善

「健常人における股関節外旋筋群が股関節屈曲に及ぼす影響 佐藤香織里ら 理学療法科学23巻2号」という文献では、臀部にある外旋筋群を緩めると股関節屈曲の可動域が増加することが報告されています。臀部の外旋筋群に対するリラクセーション、ストレッチが重要です。また股関節を覆っている膜組織の関節包を緩めることも重要です。大腿骨頭を前方から押したり、後方から押したりして症状が楽になる肢位を見つけ、どの方向の組織の柔軟性が低下しているのかを判断します。その上で柔軟性の低下している部分を重点的に介入し、伸張性の改善を図ります。今回、a、股関節屈曲制限については股関節前下方関節包、b、伸展制限については後方関節包、c、開排制限(股関節屈曲・外転)については前方関節包に対し、それぞれ仰向けの状態での大腿骨頚部軸をイメージして牽引と回旋を組み合わせて伸張させる方法を試しました。

②股関節を求心位に働かせる腸腰筋、臀筋群の機能改善

腸腰筋と臀筋群は相対して股関節を求心位にする重要な筋肉です。リハビリ室で我々が介入しながら鍛える方法と自主トレーニングの方法について学びました。リハビリ室では、仰向けの姿勢で腸腰筋の解剖学的走行に沿った動きで、力を入れたり緩めたりし、腸腰筋の機能を改善させます。自主トレーニングでは、座位で体幹と大腿部が垂直になる姿勢を取ります。そこから体幹が真っすぐの状態で後方にゆっくり倒れるようにすると腹筋群と腸腰筋を同時に活動させることができます。またそれをストレッチポール上の不安定な状況で行うとさらに効果が期待できます。

股関節の痛みでお困りの際がぜひ当院へお越しください。お困りのことを解決できるように精一杯対応させていただきます。

理学療法士 織田

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