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4/19 院内勉強会「膝関節のリハビリテーション」について

[2024.04.19]

こんにちは。理学療法士の高橋(大基)です。今回は「膝関節のリハビリテーション」について勉強会を行いました。

当院で対応する膝関節疾患には、主に①変形性膝関節症②スポーツに伴う損傷(半月板損傷・MCL損傷・ACL損傷など)③スポーツに伴う障害(ランナーの腸靭帯炎、鷲足炎など)が存在します。

診断は、問診、理学所見(可動域、筋力、動作の評価を)を確認し、レントゲン(骨の変形の度合いや骨棘の有無、大腿骨と脛骨の位置などを確認)やエコー、MRI(軟部組織の変化を確認)を参照し決定します。その結果に応じて治療を計画します。。

今回は、理学所見の評価方法と、リハビリテーションの実際を確認しました。

膝障害で治療対象とする組織は、主に7つ挙げられます。①膝蓋下脂肪体 ②滑膜および関節包③筋腱付着部④軟骨下骨⑤半月板⑥筋実質 ⑦神経原性疼痛です。

①膝蓋下脂肪体は、膝関節を円滑に屈伸する上で摩擦を軽減する必須な脂肪組織であり、圧痛の確認やエコーによる炎症像の確認、動きの確認て評価します。

②滑膜および関節包は、関節を包んでいる袋であり変形が進むと袋の形状が変わり痛みを伴うことが分かっています。圧痛の確認やエコー・MRIから評価します。

③筋腱付着部は、繰り返しかかる摩擦ストレスによって付着部に炎症が起きることで痛みを伴います。特にランナーに多く見られます。筋の柔軟性、筋力、動作から評価します。

④軟骨下骨は、変形の進行により失われていき、緩衝作用がなくなることが痛みにつながります。レントゲン・MRIにより評価します。

⑤半月板は、大腿骨と脛骨の間に存在するクッションであり、捻る動作の多いスポーツで損傷したり、変形性膝関節症で変性断裂をきたし、痛みや動作不良につながります。関節を捻った際のクリック音や痛みで評価します。

⑥筋実質は、変形に伴う動きのバランス不良や筋の過度な緊張状態から硬直や虚血を引き起こします。圧痛所見から判断します。

⑦神経原性疼痛は、大内側を走行する伏在神経が圧迫されることで膝の内側に痛みが出現します。圧痛や放散痛で評価します。

リハビリテーションとしては、筋の柔軟性改善や筋力強化、動作修正を行い、その組織に負担をかけているストレス(メカニカルストレス)の改善を目指します。

対象となる筋肉は、膝周囲の大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋に加えて、隣接する股関節の大臀筋、中臀筋、大腿筋膜張筋、内転筋群等があります。

それぞれの筋に合わせたストレッチ体操や徒手でのダイレクトストレッチ等を使いながら筋の柔軟性改善を図ります筋力強化では、スクワットやランジ動作などで筋の強化を図ります。リハビリ室での治療に加えて、ご自宅で行なっていただくホームエクササイズもしっかり行うことで、リハビリの効果を最大化することができます。

動作修正では、片足立ちや股関節と膝関節を均等に使う運動学習、生活様式に合わせた動作、スポーツ競技に合わせた動作獲得を行います。

当院では、高齢者の方々はもちろん、スポーツ愛好家、学生さんな、どさまざまな方にリハビリテーションを行なっています

これからも皆さまの力になれるよう学び、学びを活かした治療を頑張ります。よろしくお願いします。

理学療法士 髙橋大基

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