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11/24 院内勉強会「足関節不安定症のリハビリテーション」について

[2023.11.24]

みなさんこんにちは。藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。今回は「足関節不安定症のリハビリテーション」についての勉強会を行いました。

足関節不安定症は、過去の捻挫等により前距腓靭帯、踵腓靱帯等の弛緩があり、足関節の慢性的な不安定性がある状態です。繰り返す捻挫や歩行時の足関節周囲の不安感の原因になります。足関節不安定症の治療において、足関節の役割と特徴を知ることは重要です。

足関節には①内外側に捻る回内と回外の動きを担う距骨下関節と②足先を上下に動かす背屈と底屈の動作を担う距腿関節があります。

①距骨下関節による可動域は、回内30度、回外60度といわれています。この可動域の制限は、でこぼこ道や坂道などの不整地歩行において足部の適応障害の原因になります。また、過剰な回内、回外位の状態で歩行し続けると足関節の軟骨変性や骨棘形成につながり、更なる不安定性や痛みに繋がる恐れがあります。

②距腿関節による可動域は、背屈20度、底屈45度です。距腿関節は、背屈位において安定性が増す仕組みとなっています。これは、筋、腱、靭帯の相互作用による安定化機構と共に、背屈位になると距骨と関節窩の間の遊びが少なくなることで安定性が増します。反対に、30度以上の底屈角度では、骨性の安定性が低くなることもこの関節の特徴です。このため足関節捻挫は底屈位での受傷が圧倒的に多くなっています。

足関節不安定症のリハビリテーションでは、まず症状の把握と捻挫の受傷歴を確認します。

評価では、距骨下関節、距腿関節の可動域を確認し、さらに片脚起立時、歩行時の足関節の動きをチェックします。その際に距骨下関節の中間位を把握します。距骨下関節は、歩行に伴う動きの中で回内と回外の間で変化します。その運動幅の回内寄り1/3のポイントが中間位であり、ここを基準にして運動療法を行います。

運動療法では、以下の3つを選択し、学びました。

①カーフレイズ:立った状態で踵を前上にあげる運動です。肢位により使われる筋肉が変わり、膝を伸ばした状態だと腓腹筋、曲げた状態で行うとヒラメ筋のトレーニングになります。また、つま先の向きや荷重ポイントを内側・外側に変えることで、後脛骨筋や腓骨筋の強化になります。

②足部内在筋強化:内在筋を強化することは、足部のアーチ保持力の強化につながります。立位で足趾を伸ばしたまま前後に荷重をかけて足底の筋肉を鍛えます。また、タオルギャザーと呼ばれる足趾を曲げるトレーニングもあります。

歩行やランニング時の足首の痛み、不安定感でお困りの方いらっしゃいましたら、ぜひ当院へお越しください。適切なリハビリテーションで、早期回復、再発予防に努めます。

理学療法士 織田

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