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スタッフブログ

11/11 院内勉強会「膝後十字靭帯(PCL)損傷とそのリハビリテーション」について(2022.11.11更新)

みなさんこんにちは、藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。今回は、「膝後十字靭帯(PCL)損傷とそのリハビリテーション」についての勉強会を行いました。PCL損傷が生じるのは、車の事故でダッシュボードに膝を強打した場合や、転倒して膝を強打した場合に多いことが知られています。スポーツでは、フットボールや柔道などのコンタクトスポーツでの発症率が高く、競技人口に占める割合が高い男性に多いです。前回勉強会を行った膝前十字靭帯(ACL)損傷と比較し、その発症頻度は約1/4との報告があります。

PCLの機能は、脛骨が大腿骨に対して後方へ動くことを制動することです。また脛骨が大腿骨に対し回旋する動きを制動する効果もあります。

PCLを損傷すると膝に以下のような影響が出現します。

①脛骨が大腿骨に対し後方にずれやすくなり、膝の屈伸動作や歩行において不安定感を生じます。

②ACLにも影響が出現します。PCL損傷により、脛骨は後方に落ち込みます。脛骨が後方に落ち込むと、ACLの付着部の距離は短縮するため、ACLが弛緩状態となります。長期経過でACLの膠原繊維の減少や断面積の縮小が報告されており、この結果ACL損傷の危険性が高くなります。

③脛骨の回旋制動が不十分となります。前方から膝を見るとPCLはACLと交差しています。PCLは、ACLと交差することで膝の回旋を制動する役割をしています。PCL損傷では、この回旋運動の制御が不十分となります。そして膝は回旋範囲が過度になると痛みを生じやすくなります。

④膝の後外側に不安定感が生じることがあります。これは、PCL損傷に加えて後外側支持機構といわれる外側後方の組織が損傷すると脛骨が後外側に偏位しやすくなります。その結果、脛骨の後外側への動揺性が増加し、歩行中の膝関節伸展運動の最終域で不安定感や疼痛が発生することがあります。

PCL損傷に対する治療は、一般的に保存療法を選択することが多いです。しかし、手術による良好が成績が知られてきたこと、膝関節への長期的な影響を考慮し、スポーツレベルの高い場合や不安定性の高い場合は手術を選択することも多くなってきています。

PCL損傷に対するリハビリテーションは、保存療法、手術療法のどちらにおいても脛骨が後方に落ち込まないようにすることが重要です。急性炎症による痛みや腫れがおさまってきたら、可動域訓練や、筋力強化を行います。荷重がかけられる時期となったら、脛骨が後方へ移動しないように注意しながら屈伸動作やジャンプ動作など、競技特性に合わせたトレーニングを行い、最初のない復帰を目指します。

今回の勉強会では、可動域訓練と筋力強化の方法の実際を学びました。

膝屈曲の可動域訓練として、クッションやタオルを脛骨の後ろに入れて脛骨が後方へ移動しないように制動する方法を取り上げました。膝伸展の可動域訓練として、うつ伏せでベットから足を少し出した状態で膝を伸展する方法を取り上げました。どちらも脛骨が後方に落ち込みにくく、PCLに負荷をかけずに膝の可動域を向上させることができます。

筋力強化では、特に脛骨を前方へ誘導する働きを持つ大腿四頭筋の強化が重要です。大腿四頭筋のトレーニングとして、四つ這いのまま膝を伸ばすように力を入れる動き(これにより脛骨の後方移動を制動しながら大腿四頭筋の筋力強化が可能です)を取り上げました。

当院は、膝の靭帯損傷に対する診断とリハビリテーションにも積極的に対応しております。ぜひご相談ください。

理学療法士 織田

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