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3/1 院内勉強会「胸郭出口症候群(TOS)のエコー評価と治療」

[2022.03.01]

おはようございます!藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの高橋(大)です。

今回は、「胸郭出口症候群(TOS)のエコー評価と治療」というテーマで勉強会を行いました。

近年、スマホの普及や新型コロナの影響で、生活スタイルに変化が起きています。その結果、不良姿勢(猫背)での時間が長くなり、身体の不調を訴える方が多くなっているように感じます。

その中には、胸郭出口症候群と思われる症状をきたしている方がいらっしゃいます。日本整形外科学会のホームページでは、その症状を「つり革につかまる時や物干しの時のように、腕を挙げる動作で上肢のしびれや肩や腕、肩甲骨周囲の痛みが生じる。前腕尺側と手の小指側に沿ってうずくような、ときには刺すような痛み、しびれ感、ビリビリ感などの感覚障害。手の握力低下と細かい動作がしにくいなどの運動麻痺の症状が生じる。」と表現しています。このブログを読んでいる方にもいらっしゃいますでしょうか?

主な原因は、腕神経叢と鎖骨下動脈の圧迫もしくは牽引と考えられています。障害部位として、前斜角筋と中斜角筋の間の斜角筋隙、鎖骨と第一肋骨の間の肋鎖間隙、小胸筋と烏口鎖骨靭帯の間の小胸筋下間隙が挙げられます。

治療には、神経ブロックやビタミンB12などの内服薬の治療があります。また、首下がりやなで肩などの姿勢異常、胸郭の柔軟性低下が影響しており、ここに我々のリハビリテーションによる改善が期待できます。今回の勉強会では、この胸郭出口症候群に対するリハビリテーションの実際の確認とエコーでの評価を学びました。

評価方法には、Adson test, Morley test, Roos test,Eden testなど様々な誘発テストがあります。これらの評価方法とエコーでの観察を同時に行うことで、より踏み込んだ診断ができ、介入前後でのエコー画像比較で効果判定ができる可能性を感じます。

基礎知識の他に姿勢観察・斜角筋(頸部筋)の触診・鎖骨下動脈・斜角筋のエコー観察を行いました。頸部には神経・血管が多数存在するため、正確な知識・技術が求められます。実際にお互いをエコーで観察しながら理解を深めました。

これからも一人でも多くの方の支えになれるクリニックであるためにも、スタッフ一同学び続けます。よろしくお願いします。

理学療法士 高橋大基

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