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12/23 院内勉強会「肩関節周囲炎の炎症期に対するリハビリテーション」について

[2022.12.23]

こんにちは、藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの高橋(孝)です。今回のテーマは「肩関節周囲炎の炎症期に対するリハビリテーション」についてです。

肩関節周囲炎とは、明らかな原因がない肩関節部の痛みと運動制限を指します。 あくまで一つの疾患でなく、肩関節に炎症が生じる疾患の総称です。 40~65歳に好発し、特に50歳頃に多く見られます。一般的に『四十肩』『五十肩』と表現される場合があります。

炎症期とは、肩関節周囲炎の発症初期、炎症により肩関節痛の強い時期のことです。増悪すると動作時痛(動かした時の痛み)だけでなく、夜間や安静時痛(じっとしていても痛い)が出現します。肩がジンジンする・ズキズキするなどと表現される方がおられます。 動作時には強い痛みがあり、"腕を挙げる動作(洗濯物干し)”や”服の脱ぎ着"など、さまざまな日常生活動作に支障をきたします。無理に動かすことで炎症が遷延・悪化し、痛くて動かせない場合は拘縮が出現し始めます。

疼痛期に大切なのは、安静にしつつ消炎鎮痛を図り、拘縮(肩関節周囲の軟部組織が固まってしまうこと)の予防をすることです。

消炎鎮痛として、ステロイド注射、内服薬、外用薬等をご本人と相談し選択します。

リハビリテーションでは、①就寝時の姿勢指導、日常生活で安楽な姿勢の確保を行なった上で、痛く無い範囲で②肩関節周囲筋のリラクゼーション、③肩甲帯の可動域訓練を行い、拘縮予防に努めます。肩関節は、一度固まると機能回復に時間がかかることが多いです。安静=全く動かさない"というのではなく、拘縮予防の観点から痛く無い範囲でのリラクゼーションや運動は大切だと考えています。

今回の勉強会では、生理学に基づいた肩関節リラクゼーション方法と負担のない肩甲骨を動かす方法、テニスボールなどで硬い筋肉に対して軽い圧迫をかけて筋肉を柔らかくするリラクゼーション方法を学びました。テニスボールを用いることで自宅で簡単に筋肉を緩めることができ、ホームエクササイズとしても大変おすすめです。

これからも地域の皆様やスポーツ愛好家の皆様の期待に応えるリハビリテーションを提供できるよう、日々研鑽に努めてまいります。

理学療法士 高橋(孝)

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