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院内勉強会「扁平足のリハビリテーション」について

[2022.10.16]

こんにちは、藤沢ぶん整形外科の高橋(だいき)です。ぶん整形の「2022ホノルルマラソンチャレンジ」も残すところ1ヶ月半に迫り、緊張感が増してきました。自分にとって初のフルマラソンなので、日々ランニング練習頑張っています。今回は、マラソンで怪我をしないための体づくりの一つとして、足部に注目し「扁平足のリハビリテーション」をテーマに勉強会を行いました。

足は、体重を支える下肢で最も下に位置し、立位歩行に際し唯一地面に接触しています。このため足部の問題は、膝関節、股関節、そして腰部〜体幹に影響し、日々の歩行はもちろん、さまざまなスポーツにおいて基本動作である”走る”ことにおいて重要です。

扁平足というのは、土踏まずのアーチ(内側縦アーチ)がなくなり、ベタ足になってしまっている状態を指します。内側縦アーチは、外側縦アーチ、横アーチと合わせて足のショック吸収機構であり、特に立脚早期のショック吸収において重要な役割を果たしています。成人における後天性の扁平足の原因として最も多い病態は、後脛骨筋の機能不全であり、約80%を占めます。繰り返しの力学的ストレスや高血圧・糖尿病による血流障害が影響していると考えられています。扁平足は、下肢全体の障害に関与し、シンスプリントや膝蓋大腿関節症候群の原因になります。

多くの症例で認める後脛骨筋機能不全は、適切な評価と治療によって改善が見込めます。

評価として、①Too many toe sigh(立位姿勢の際に、つま先が外側を見ていないか)、②Navicular drop test(座位と荷重下での舟状骨の位置変化)、③Heel rise test(片足で踵上げをした際に踵が内側に向くのか)などがあります。さらに、徒手筋力テストや圧痛点の評価も併せて行います。

リハビリテーションでは、まず患部の疼痛緩和目的にストレッチや超音波療法を実施します。痛みが落ち着いたら、後脛骨筋の筋力強化を行います。また、足部〜足関節のバランスを考え、長腓骨筋などの拮抗筋の強化、さらにタオルギャザー等で足部の内在筋を含めた強化を図ります。

筋力強化は、毎日の乗り組みが大切ですので、ホームエクササイズを提案させていただいています。病態によっては、インソールやテーピング等を提案します。

いつまでも楽しく暮らすため、充実したスポーツ活動を送るためには、歩行とランニングは基本です。扁平足は、足部のみならず、膝や股関節の関節への負荷が大きくなります。怪我をするリスクも増えるため、しっかり対策しておくべき対象と考えます。気になる方はぜひ当院を受診してみてください。

これからも、我々は期待に応えるクリニックを目指し学び続けます。よろしくお願いします。

理学療法士 高橋大基

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