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8/23 院内勉強会「野球肘の外反制動機能」について

[2022.08.23]

こんにちは。理学療法士の高石です。今回は、「野球肘の外反制動機能」について勉強会を開かせて頂きました。

投球時、肘関節には外反ストレスという大きな力が掛かります。この力が過度に加わることによって、肘の外側では骨同士が圧迫されたり、内側で靱帯が牽引されることによる損傷・障害が痛みにつながります。この外反ストレスを制動する機能として、靱帯や筋の役割が重要となります。

投球時に内側側副靱帯(UCL)の特に前斜走繊維(AOL)が緊張することによって肘関節の内側を安定させます。加えて肘関節内側に存在する円回内筋、橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋の4つの筋が働くことで、より制動力を高めます。

機能低下している筋を判別するための評価として、最大外旋位(MCR)での評価があります。MCR、つまり肘関節に最大の外反ストレスが加わる肢位で、各筋に収縮を入れて疼痛の有無や不安定感を評価します。これにより、どの筋の機能低下が症状に関わっているかを判別していきます。機能低下している筋が特定できたら、リハビリテーションにて柔軟性の改善や筋出力の向上を図っていきます。

今回は外反制動機能として局所に注目しましたが、投球動作ではその他全身の可動域や筋力またはフォームにおける重心移動、並進と回転の切り替わるタイミングなど負担軽減するために必要な要素は多岐に渡ります。肩、肘はもちろん、胸郭、体幹、下肢を細かく評価した上で、コンディションを整え、再発のない復帰を目指します。

今後も期待に応える治療を提供できるように日々研鑽に努めてまいります。よろしくお願いいたします。

理学療法士 高石

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