10/4 院内勉強会「肘内側痛に対するリハビリテーション」について
こんにちは。藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。
今回の勉強会は、「肘内側痛に対するリハビリテーションについて」をテーマに行いました。
当院でリハビリテーションを行う肘内側痛は、①上腕骨内側上顆炎、②尺側側副靭帯損傷、が多く、これら2つの病態についてリハビリテーション治療を確認しました。
①上腕骨内側上顆炎は、男女を問わず40~60歳代に多く、全体の75%は利き腕に発症します。強く握る動作や重量物操作を繰り返し行う労働者に多いとされています。その診断では、厚痛点の確認に加えて、抵抗下での手関節掌屈での痛みの誘発をみるrevers Tomsen tsetが有用です。
②尺側側副靭帯損傷は、野球の投球動作などで肘関節に繰り返し外反ストレスが係る場合や、転倒・転落の際に手をついて急激な外反力が加わった場合など、スポーツに伴う受傷が多いです。その診断では、外反ストレス時の痛みや不安定性の確認と動きに伴う誘発テストであるmoving valgus stress test (MVST)やmilkingtestが有用です。画像評価としてエコー検査や、MRI検査を行い併せて判断します。
リハビリテーションでは、まず肘の内側にかかる負担を減らすために肘の外反アライメントを修正します。通常、手のひらを上にして肘をまっすぐに伸ばすと、手は肘より外側にあります。通常10−15度ですが、これ以上の外反角だったり、左右差がある場合は外反アライメントが強いことになります。肘内側に痛みがある方は、肘の外反アライメントが強い場合が多いです。この場合は、肘の外側の筋肉の柔軟性を高め、内側の筋肉を強化することにより、肘の外反アライメントを修正します。今回は、浅指屈筋と尺側手根屈筋という肘の内側についている筋肉のトレーニングを確認しました。具体的には、小指・薬指を曲げてボールを握ったり、ダンベルを握ったまま小指側に手首を倒すトレーニングがあります。
もし肘の痛みでお困りの際は当院へお越しください。これからも精進してまいります。
理学療法士 織田