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9/30「水泳とサーフィンにおける肩関節痛とそのリハビリテーション」について

[2022.09.30]

みなさんこんにちは。

藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。今回は、「水泳とサーフィンにおける肩関節痛とそのリハビリテーション」について勉強会を行いました。水泳とサーフィンどちらにおいても障害・外傷の発生は腰、肩関節の順に多いと言われています。しかし当院には、サーフィンによる肩関節痛の方が多くいらっしゃいます。今回の勉強会では、水泳とサーフィンにおける肩関節痛に着目しました。

水泳ではクロール動作、サーフィンではパドリング動作で肩に痛みが出ることが多いです。どちらも上肢を回す運動であり、肩関節及び肩甲帯の動きに問題があると、痛みにつながります。どちらも肩〜肩甲帯を動かす点では同じですが、競技特性から異なるポイントもあります。まず、水泳では、胸郭の回旋の可動性が重要です。ローリングと言って、腕だけでなく身体を捻り、それにより推進力を出すことで肩の負担が減ります。しかし身体を捻るのに重要な胸椎の可動性が少ないと肩に負担がかかり痛みの原因となってしまいます。一方、サーフィンでは、胸椎の伸展が重要です。水泳のように身体を捻りすぎるとサーフボードが揺れてしまい抵抗になります。そのため下位胸椎を固定し、中位〜上位胸椎を伸ばした状態で腕を動かすことが大切です。この胸椎の伸展に制限があると肩に負担がかかり、痛みにつかがります。

評価では、肩から肩甲帯の機能障害について、①肩峰下のインピンジの有無を、ニアーテストやホーキンステストで確認し、②肩甲骨の位置異常、可動性を評価します。

さらに、水泳の場合は胸郭の回旋可動性の評価、サーフィンの場合は胸郭の伸展可動性の評価を行い、問題点を把握します。

治療では、評価に基づき、肩関節、肩甲帯の可動性改善、インナーマッスルの強化を行います。そして水泳とサーフィンそれぞれの競技特性に合わせた胸椎の回旋と伸展の可動性を促すストレッチと運動療法を行います。さらには、体の軸のブレをなくすための、体幹筋の強化も重要と考えています。

今回は、胸椎の動きの改善を目的とした”バランスボールの上で背中を伸ばしたまま胸椎を捻るトレーニング”、”立て膝になり腕を組んで身体を横に倒したストレッチ”、”テーブルに肘をついて胸椎を伸ばすストレッチ”などを、実際に試しました。

ぜひ水泳やサーフィンでお困りの方がいましたら当院まで受診ください。お役に立てるように頑張ります。

理学療法士 織田

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