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7/5 院内勉強会「牽引型胸郭出口症候群の理学療法」について

[2022.07.05]

こんにちは。理学療法士の高石です。今回は「牽引型胸郭出口症候群の理学療法」について勉強会をさせて頂きました。

胸郭出口症候群(thoracicoutlet syndrome:TOS)は、上肢の痛みや痺れ、肩こりなどのの症状をきたす疾患です。

肩関節疾患や頚椎疾患と症状が似ていたり、合併している場合もあり注意が必要です。

肩甲帯〜上肢の運動や感覚を支配する腕神経叢と鎖骨下動脈が、牽引されたり圧迫されることが原因とされています。牽引によるものを牽引型、圧迫によるものを圧迫型、あるいは圧迫と牽引が混在するものを混合型と分類されてます。圧迫型と牽引型ではその発症のメカニズムの違いから、介入方法が分かれます。このため、主体か牽引なのか圧迫なのか区別することが、この疾患領域の治療の際には重要です。

今回は、牽引型を中心にその評価と介入方法を学びました。

評価として、まずなで肩、肩甲骨の外転・下方回旋位などの姿勢異常の確認があります。さらに肩甲帯の不安定性の評価を行います。また、上肢を下方に引っ張ると症状が増悪し、肩甲帯を持ち上げ神経の緩みをつくると症状が減少するかを確認することも需要です。

リハビリテーションでは、まず、姿勢が悪くなった際の神経過敏が増悪し、肩甲帯を良肢位に保持すると神経の過敏性が減弱する状況をきちんと認識して頂くことが重要です。肩甲骨の位置異常を修正し肩甲帯の安定性を向上させるため、前鋸筋や僧帽筋の筋力強化を行います。また、呼吸補助筋の過収縮で肩甲帯が悪い位置にならないよう呼吸法の訓練などを行います。

上肢の痺れや肩の疼痛でお困りの方がいらっしゃいましたら、当院にお越しく下さい。

これからも私達は地域の皆様、スポーツ愛好家の方々に、的確な診断と適切なリハビリを提供できるように日々研鑽に努めてまいります。

よろしくお願いいたします。

     理学療法士 高石

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