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7/12院内勉強会「肩関節の結帯動作のリハビリテーション」について

[2022.07.12]

こんにちは

藤沢ぶん整形外科の高橋(だいき)です。

今回は、「肩関節の結帯動作のリハビリテーション」をテーマに勉強会をさせていただきました。

結帯動作というのは、文字の由来でもあるように背中で着物の帯を結ぶ動きのことです。現代の日常生活の中では、更衣動作やズボンの後ろポケットに物を入れる動きになります。この結帯動作は、肩関節周囲炎などで一旦制限が起こると改善するのが難しかったり、時間がかかることがあります。これは結帯動作が肩関節の複合運動によって行われており、肩関節の柔軟性や筋肉の柔軟性、筋力も同時に必要になるためです。

結帯動作を細かく分解すると、肩関節では伸展・内転・内旋運動、肩甲骨では前傾、内転、下方回旋、肘関節屈曲運動と多くの運動が関わっています。特に、肩関節の内旋と肩甲骨の下方回旋の動作不良は、結滞動作の制限につながります。

肩関節内旋の制限は、肩甲骨後面に付着する棘下筋や小円筋のが主な制限因子となります。棘下筋の停止部付近では、脂肪体が存在し肩甲骨との摩擦を軽減する役割を持っていますが、この癒着が、可動域制限につながります。

肩甲骨の下方回旋の制限は、僧帽筋(首から腰にかけて付着している大きな筋)が制限因子になります。僧帽筋の役割は、肩甲骨の内転や上方回旋であり、その機能不全が下方回旋方向への制限となります。背中の真ん中に鍵鏡と言われる左右の僧帽筋を繋ぐ橋の役割をしている組織があります。ここが硬くなっていたり、癒着してる場合も力をうまく発揮できないため肩甲骨の下方回旋の制限になります。

今回は、エコーによる内旋動作時の棘下筋と脂肪体の動きの評価方法、棘下筋と脂肪体のリリース手技、僧帽筋に対するリリース手技を実際に試しました。

さらには、テニスボールやストレッチポールを使ったセルフストレッチなどもあります。

肩関節周囲炎で肩の動きが悪い方に対するリハビリテーションでは、今回の結帯に対するアプローチを含め、皆さま一人一人の病態に合った運動やストレッチ方法を提案させて頂き、スムーズなに症状改善を目指します。

これからもより良い医療を皆様に提供できるよう学びを大切に頑張ります。よろしくお願いいたします。

理学療法士 高橋(大)

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