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5/31 院内勉強会「拘縮による股関節前面痛のリハビリテーション」について

[2022.05.31]

こんにちは、藤沢ぶん整形外科の高橋(だいき)です。

今回は、「拘縮による股関節前面痛のリハビリテーション」をテーマに勉強会をさせていただきました。

当院には、股関節の前が詰まる感じ、深く曲げると痛い、そんな症状のある方が多数いらしゃいます。年齢層は、小中学生からお年寄りまで幅広いです。原因は様々ですが、その一つとして関節周囲の軟部組織(筋肉、関節包、靭帯など)のこわばり(拘縮)が挙げられます。

股関節は、球関節と言われる運動軸が単軸ではない自由度の高い関節です。運動の自由度が高い分、筋肉、関節包、靭帯などの軟部組織が強固に関節を包み込み運動を制御しています。軟部組織の一部が固くなると、動きが乱れ、球の部分が受け皿に対してブレるようになります。このブレを、求心性の低下やobligate translationと言われます。

例えば、関節包の後方組織に拘縮が生じた場合、骨頭が前方に押し出されるような状況になります。これにより、関節前方組織に伸長負荷がかかり撃縮を生じたり、周辺組織に侵害刺激を与え、疼痛の要因となることがあります。また、股関節は骨盤と連動して動きますので、骨盤の動きに制限や偏りが生じると股関節に大きな影響を与えます。さらに、大腿直筋の近位部の特徴として股関節のすぐ上に回り込んで付着する大腿直筋反回頭があり、そのこわばりや周囲の癒着が股関節屈曲時に股関節前面でのインピンジメント(ぶつかり)につながることがあります。

今回は、股関節・骨盤の可動性に影響する筋や靭帯等の軟部組織に対するアプローチを実技を通して学びました。球心位の乱れがある場合の深層外旋六筋のリリース・後方関節包のストレッチ方法、骨盤の動きに偏りがある場合の多裂筋や腸腰靭帯のリリース方法、そして股関節前面インピンジメントに関与する大腿直筋反回頭への介入方法について学びました。股関節は隣接する関節と密接に関わり、互いに影響し合う関節であるため、症状を点で見るのではなく面で見ることの大切さも再確認する事ができました。

この勉強会で学んだことを臨床に活かし、より多くの方の期待に応えられるよう職員一同頑張ります。

これからも当院をよろしくお願いいたします。

理学療法士 高橋(だいき)

 

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