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4/28 院内勉強会 「肩峰下滑液包(SAB)の癒着の場合と四辺形間隙quadrilateral space(QLS)症候群の場合のリハビリテーション」について

[2023.04.28]

みなさんこんにちは。藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。

今回は、肩峰下滑液包(SAB)の癒着の場合と四辺形間隙quadrilateral space(QLS)症候群の場合のリハビリテーションについて勉強会を行いました。

SABは肩峰と棘上筋との間に存在します。腕の挙上時にキャタピラのように動くことで両組織の滑走を良くし、棘上筋の働きを円滑にします。この働きに不具合があると肩峰と棘上筋付着部(大結節)はぶつかりを起こし、炎症に伴う肩の痛みや挙上障害を起こします。この状態を肩峰下インピンジメント症候群と言います。長期になるとSABに癒着が起き、滑液包のキャタピラ運動は障害されます。

肩峰下インピンジメント症候群のリハビリテーションでは、肩甲骨の可動性改善や支持性改善、腱板筋群の機能改善、筋力強化などが重要です。しかしSABの癒着が強い場合は、これらの方法でも改善が乏しい場合があり、治療が難渋します。今回は、そのような場合に有効なSABの癒着をはがす徒手療法を練習しました。

QLSは上腕骨、上腕三頭筋、大円筋、小円筋で形成されるスペースです。このQLSを腋窩神経や後上腕回旋動脈・静脈が通過します。肩の水平内転運動(手で反対の肩を触るような動き)は、QLSを狭小化させるため、腋窩神経への圧迫を引き起こします。腋窩神経の圧迫により、上腕外側部の知覚障害や放散痛が生じることがあり、これをQLS症候群と言います。

QLS症候群のリハビリテーションでは、上腕三頭筋、大円筋、小円筋のダイレクトマッサージやストレッチにより柔軟性を改善することにより、QLSでの圧迫改善を図ります。また上腕三頭筋と大円筋の筋間を深層に向けて押し込みながら動かすことで、腋窩神経の動きを改善し、上腕外側の痛みの改善を図ります。

今回は、これらの手技を練習しました。

肩の挙上に伴う痛みや、上腕外側に痛み・痺れがあったりする場合は、ぜひ当院にお越しください。的確な評価、診断の上で、肩関節スロイド注射・投薬・リハビリテーションにより、スムーズな改善を目指します。よろしくお願いいたします。

理学療法士 織田

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