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4/12 院内勉強会「頚部痛に対する運動療法」について

[2022.04.12]

おはようございます!藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの高橋(大)です。

スマホの普及や新型コロナの影響によるテレワークの増加により、長時間スマホ・パソコンを眺めることが多くなり、それに伴い頸部痛を訴える方も増加しています。当院にも、そのような頸部痛で来院される方が増えています。今回は、「頚部痛に対する運動療法」というテーマで勉強会を行いました。

頸部痛の原因に、筋のインバランスと頚部アライメント不良の2つが存在します。1つ目の筋のインバランスとは、主動筋と拮抗筋の関係や主動筋と共同筋の生理的関係が崩れている状態です。2つ目の頸部アライメント不良とは、頚椎の生理的前弯(S字カーブ)が長時間の不良姿勢等で増強・減少し、本来のアライメントとは異なる状態になることを指します。最近よく耳にするストレートネックは、頸椎の生理的前弯が消失した状態です。また、頸部の特徴的な動きに、カップルドモーションがあります。回旋時に側屈を伴う動きや側屈時に回旋を伴う動きのパターンのことです。これが破綻することも頸部の機能障害を起こし頸部痛につながる可能性があります。

今回は、動きの評価の1つとしてcranio-cervical flexion test(CCF test)を学びました。これは、仰向けに寝た状態で頸部後方に圧力計を設置し、顎を引く動作中に頸部後方の圧力を一定に保てるかを評価するテストです。頸部深層筋群のコントロール能力の評価法で、頸部痛のある方はうまくできないこと、トレーニング効果の評価に有用なことがわかっています。簡便な方法で当院のリハビリテーションにおいても有用と思われます。

さらに脊椎疾患に対する運動療法のマッケンジー法による頸椎治療を学びました。マッケンジー法において、頚部の評価と治療では、中心化・directional preference(DP)を見つける事が重要と言われています。中心化とは、末梢の症状が中枢に移ってくる変化のことで改善と判断します。DPとは症状改善が得られる運動方向のことです。頸部痛の評価において、アライメントの確認、動きの確認による解剖学的・力学的側評価の上で、反復運動により中心化(改善)につながるDP(動きの方向)を確認します。その上で反復運動のセルフエクササイズ、さらにDP方向への圧迫負荷(オーバープレッシャー)により治療を進めます。今回は、安全なオーバープレッシャーの手技をお互いに試しました。

今後もスタッフ一同、臨床で活かせる評価・治療技術の向上に努めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

理学療法士 高橋(大)

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