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3/15 院内勉強会 「ランニングによる足部障害のエコー評価」について

[2022.03.18]

こんにちは。理学療法士の高石です。

今回は「ランニングによる足部障害のエコー評価」について勉強会を開催しました。

1、アキレス腱炎について

アキレス腱炎は痛みが発生している場所によって分類されます。中央部ではアキレス腱自体の炎症をアキレス腱炎。その周囲に炎症があることをアキレス腱周囲炎と言います。踵骨の付着部に近い方では付着部炎や前後にある滑液包の炎症から後踵骨滑液包炎に分けられます。繰り返しの負荷が積み重なって発症しますが、足部回内・外の不安定性も誘因に挙げられます。リハビリテーションでは、体外衝撃波による炎症の沈静化、ストレッチングによる滑走性改善、エクセントリックトレーニングと呼ばれる筋力トレーニングを積んで足部の安定化を図り、復帰につなげます。

2、足底腱膜炎について

ランニング時の足底腱膜の役割は、heel strike時の衝撃を吸収し、立脚相における足部の安定化と推進力を生み出すことです。特に踵骨付着部には牽引力と荷重による圧迫力が繰り返し加わってくるため、疲労などにより線維の柔軟性の低下が起きると炎症が起こりやすくなります。そのため、トレーニング後のストレッチなどを行い疲労を蓄積させない事が大切です。

3、足部のエコー評価について

 足部・足関節は軟部組織が薄く、主要な腱・靱帯の多くが体表から浅い位置に存在しており、エコーよる観察に適しています。今回はアキレス腱、足底筋膜のエコー評価を練習しました。腫脹や圧痛点などの身体所見から場所を絞った上でエコーで観察することにより、炎症部位の的確な把握が可能です。また、ドップラー血流計により経時的な改善評価に有用です。さらに動かしながらの観察により周囲組織との癒着評価が可能です。ランニング障害は症状が長引くことがあり、治療のステージを決めることに苦慮することが少なくありません。エコーをしっかり使いこなすことが、適切なリハビリテーションに有用と考えます。

ランニング時の足部の痛みがありましたら、ぜひ当院にご相談ください。

これからも地域の皆様やスポーツ愛好家の皆様の期待に応えるリハビリテーションを提供できるよう、日々研鑽に努めてまいります。よろしくお願いいたします。

理学療法士     高石

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