メニュー

2/3 院内勉強会「糖尿病の合併のある肩関節周囲炎のリハビリテーション」について

[2023.02.03]

こんにちは、藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの高橋(孝)です。今回の勉強会のテーマは「糖尿病の合併のある肩関節周囲炎のリハビリテーション」についてです。

前回の私の勉強会では炎症期の肩関節周囲炎のリハビリテーションをテーマにしました。その場合の消炎鎮痛としては、ステロイド注射が、消炎鎮痛効果が強く、早期に積極的なリハビリテーションを進めることができる利点を挙げました。しかし、今回のテーマでもある糖尿病の合併のある肩関節周囲炎の場合は、この選択肢が制限されます。これは、血糖値が上昇している場合、免疫の低下があり、感染のリスクが高まるからです。また、ステロイド注射により、血糖コントロールの悪化が起きる可能性が高く、糖尿病の治療にも支障をきたすからです。この場合、内服薬、外用薬などと消炎鎮痛の選択肢が狭まります。

また、糖尿病の方では、内臓脂肪での炎症性サイトカインの産生亢進、抗炎症作用を有するアディポネクチンの発現が低下することが報告されており、通常よりも炎症が強くなりやすい可能性が指摘されています。

肩関節周囲炎の初期の炎症期は、肩関節内の内圧の上昇や、筋肉の攣縮により痛みが強い特徴があります。炎症が強く、筋肉のこわばりも強い場合に、積極的に動かすリハビリテーションを行うと、症状の悪化を招く危険があります。これらの理由から、糖尿病の合併のある肩関節周囲炎のリハビリテーションは、一般よりも難しく、より注意深く進める必要があります。

今回の勉強会では、①炎症を増悪しないための生活面での姿勢の注意点、②筋の攣縮に対しての1b抑制を利用したリラクゼーション法、③各筋のストレッチ法、を再確認し、他のリハビリテーションスタッフと共有しました。

これからも地域の皆様やスポーツ愛好家の皆様の期待に応えるリハビリテーションを提供できるよう、日々研鑽に努めてまいります。よろしくお願いいたします。

理学療法士 高橋(孝)

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME