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シャクルトンのウイスキー

[2021.01.18]

年末に「エンデュランス」という本を読みました。1914年のサー・アーネスト・シャクルトンの南極探検の遭難からの生還について書かれた本です。

1911年のアムンゼンの南極点到達の後、残された偉業である南極横断を目指したシャクルトンが、南極上陸手前の流氷帯で遭難し、探検船エンデュランス号を失い、氷上を彷徨い、救命ボートで荒れた暴風帯を抜けてサウスジョージア島の捕鯨基地まで救助を求め、1年半かけて隊員28名全員の生還を達成する話です。当時は第一次世界対戦中で注目されませんでしたが、20世紀後半に再評価され、極限状態の中でチームを維持するリーダーのモデルとなった話です。以前、シャクルトン本人が書いた本は読んだことがありましたが、第三者が生存していた乗組員へインタビューしたうえで書き上げた本は視点の違いもあって、興味深いものでした。また、同行していたカメラマンが撮った当時の写真が多数あり、南極の厳しさ、遭難の絶望がリアルな像として見ることができ、その凄みを実感したのでした。新型コロナやその他、いろいろありますが、この話の困難、苦難に比べれば、軽く感じてしまいます。

いろいろシャクルトンのことを調べていると、シャクルトンが、この遭難以前に行った1908年の南極探検時に建てた小屋の床から11本のウイスキーが発見され、その味を復元したウイスキーがあったのでした。早速入手し、本を読みつつ、ウイスキーを口に含むと、これがなかなか良いのでした。シャクルトンに勇気をもらったような気がするのでした。さて、前を向いて、頑張りますかね。

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