3/4 院内勉強会 「投球肩障害について」
みなさんこんにちは。藤沢ぶん整形外科リハビリスタッフの織田です。今回は、投球肩障害について勉強会を行いました。
1、年齢による投球肩障害の特徴について
投球障害には、年齢層によって①投球フォーム自体の異常によるもの、②身体機能障害に起因する投球フォームの乱れによるもの、と大きく2つに分かれます。投球フォームの異常は、小中学生に多く見られ、投球フォームに対する自分自身のイメージの誤りにより腕の振りや体重移動などが適切に行われていないことにより起こります。身体機能障害に起因する投球フォームの乱れは、高校生に多く、オーバーユースによる筋疲労や体幹下肢の筋力低下や筋力不足、障害等により発生します。
リハビリテーションでは、小中学生の場合、フォームを観察し異常肢位をチェックし、動きの改善を図ることがメインになります。高校生以上の場合は、筋疲労、筋力低下や障害など不具合部位を特定し、その部位を改善した上で、動きの改善を図ります。同じ肩の痛みでも、年齢によってリハビリテーションの介入内容を変える必要性について学びました。
2、関節内インピンジ(インターナルインピンジ)について
関節内インピンジとは、上腕骨頭の求心位の乱れの結果、関節内でのぶつかり(インピンジ)、組織の損傷が起こるものです。①コッキング期の過外転によって起きる後上方関節内インピンジ(PSI)と②アーリーコッキング期の水平外転内旋時とフォロースルー期の水平内転内旋時に起きる前上方関節内インピンジ(ASI)があります。投球姿勢での疼痛再現性の評価を行い、どちらの病態か把握します。その上で、PSIでは主に肩関節外旋筋力、肘伸展筋力の評価と改善、ASIでは主に体幹回旋の評価と改善を図ります。スムーズな回復、早期復帰のためには、病態の把握、評価を適切に行い、それに合ったリハビリテーションの介入が不可欠であることを再確認しました。
投球での痛みのある方は、年齢を問わずぜひ当院を受診してみてください。期待に応えるリハビリテーションとなるよう頑張ります。
よろしくお願いいたします。
理学療法士 織田